2015年 12月 の投稿一覧

介護士の仕事内容と人材育成

介護士の仕事内容

施設でのお仕事は、朝から食事介助、おむつ交換、寝ている人がいるなら身体介助を行いながら誘導していきます。食事が終わるとトイレの誘導が始まり、限られた時間内で利用者のADLを知っている状態で迅速に行います。おむつ交換でも失禁して汚物の処理を行うこともありますが、一番大変なのはそれに対して暴れたり抵抗したりする人が居ることです。

利用者は認知症を持っていることもあります。そのような場合は上でも書いたとおり暴れる人もいますが、無理な拘束や暴力行為などは罰金を取られるか上からの改善の指導が入ります。介護士は忍耐の強いかつ体力が要る割には、いろいろな医療の知識も知っておかなければならない職業です。

にも関わらず仕事の対価の割には他の業種に比べて低賃金なので、長く続ける人材は少ないのが現状です。そのため、介護に関する条例は傾向的に3年ごとに変えられており、どの施設でも慢性的な人手不足になっているため少しでも待遇を改善しようと給付金制度を導入しております。

介護士の勤務時間

次は介護士の勤務時間についてです。勤務時間は早出、日勤、遅出そして夜勤と4つに分かれています。特に夜勤に関しては午後15時から16時スタートで、終わりが翌日の朝8時から9時勤務と長時間となっているため、更に昼間に比べて職員が少数なのが現状となっています。

夜勤については未経験者がいきなり勤務することが出来ないので、ある程度昼間の仕事が慣れてきてから就くシステムになっています。しかし新人を採用してもそこまで続いてくれる人材がなかなか獲得できないのが難点となっています。

夜勤は手当が特別に付きますが、それでもほかの業種と比較したら低賃金です。しかし慣れてきて夜勤専門で配属されると一度の単価が高いため、それなりの収入が入るというメリットも存在してます。

介護士の低賃金・長時間労働の改善が有能な人材確保に必要

介護士の労働賃金の実態

介護士が現在の仕事を選んた理由として「働きがいがあると思ったから」が約55%と高い一方「仕事内容の割に賃金が低い」という人が約43%とやり甲斐を感じながらも不満を抱えています。公益介護労働安定センターが取りまとめたデータによると介護労働者の残業代を含む実賃金は全体で平均233666円です。

内訳をみると訪問介護士は200731円、介護職員は218000円とさらに低賃金なのが実情です。この低賃金が介護士の離職を進め、人手不足に陥り長期労働、休日出勤、夜勤の増加などの労働環境の悪化に繋がり、介護業界での人材不足をますます加速しているのです。現在介護職の離職率は約17%と全産業(16%)に近づいてきたのですが、有効求人倍率は2.5倍程度あり全産業の倍以上の求人があり、働き口があるのに働き手がないことが明らかなのです。

低賃金・長時間労働の改善に必要なもの

対策として政府は賃金を月12000円上げる方針ですが守られていないのが実情です。この介護業界の劣悪労働環境は介護報酬の安さが原因です。現在様々な業種から介護業界に参入していますが経営手腕によりどうにかなる問題ではなく介護保険制度自体を変えなければますます人材不足が続いていくのです。サービス内容と価格を自由に決められて介護報酬を増やせるばいいのですが、現在介護報酬が公定価格で上限が決まっているので賃金を上げられないのです。

そのために賃金を上げるには介護保険料を上げるか他の有料サービスと一緒にした混合介護を認めるしかないのです。政府が介護士の人材不足解消のために2016年から外国人技能実習制度の介護分野への拡充を決め、これから外国人介護士の増加が見込まれています。しかしこのような付け焼き刃的な対処の仕方では来たる2025年に介護士が30万人以上不足するという問題の解決には至らないので早急に介護士の地位や労働条件改善など抜本的改革に取り組まなければ手遅れになるのです。

福利厚生や待遇などのいい条件の介護福祉士の求人が急激に増えている

いい条件の求人が急激に増えている

介護福祉士として転職を考えているのであれば、現在が絶好のチャンスです。というのは、介護事業所の新設が全国で継続しており、さらに、メインに介護福祉士を据えた人材についての制度設計を厚生労働省が進めていることもあって、福利厚生や待遇などのいい条件の求人が急激に増えているためです。
よりいい転職先を多くの求人の中から探すためには、人材紹介会社を利用して専任のキャリアコンサルタントに転職先を紹介してもらうようにしましょう。ここでは、人材紹介会社についてご紹介しましょう。転職を考えている場合には参考にしてみましょう。

専任のキャリアコンサルタントが転職先を紹介してくれる

人材紹介会社を利用する場合には、転職する際の悩みや仕事の仕方の希望などについて専任のキャリアコンサルタントが十分に確認して、適した転職先を紹介してくれます。そこで興味があるような転職先があれば、職場を見学したり面接を受けたりすることができます。もちろん、専任のキャリアコンサルタントが紹介してくれた転職先を断っても問題ありません。
自分で転職先を探す場合に比較して、職場の感じ・離職率・有給の消化率・評判など、事前に気にかかるような情報もチェックしやすくなります。また、応募する場合には、面接についてアドバイスしてくれたり、履歴書の記載方法について指導してくれたりしてくれます。
人材紹介会社の利用は、医療系の薬剤師や看護師というような転職の場合には、既に仕事の探し方の一般的なものになってきています。特に、転職を納得できるようにじっくりと検討したい場合、転職に成功したい場合、仕事をしているため時間を転職活動のためにとれない場合は人材紹介会社がおすすめです。
無料で人材紹介会社は利用できるため、いくつか登録しておけば、より希望するような転職先を探しやすくなります。

介護福祉士の需要が高まり、求人数も増加する高齢化社会

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介護福祉士が必要な時代が来ている

日本はこれから高齢化社会になっていくので、介護関係の仕事の需要はますます増えます。今でも求人誌を見ると介護関係の仕事がたくさん載っています。これから介護の仕事をやっていく人は、資格を持っていると待遇も良くなりますし、給与面でも有利です。

特に注目したいのが介護福祉士です。この仕事の内容は、日常生活をおくるのが困難な高齢者や障害者などに食事や入浴の世話をすることです。介護するだけではなくて、家族や周囲の人に対して相談に乗ったり、アドバイスをしたりします。同じような仕事をする資格者にホームヘルパーがいます。ホームヘルパーは公的認定資格ですが、介護福祉士は国家資格です。介護福祉士になる方が難しいのですが、就職や給料面では有利です。若い人でこれから資格を取るのなら、介護福祉士を目指した方が将来的にも安定した生活をおくれます。

いま介護福祉士を目指すべき理由

注意すべきことは、国家試験に関して大きな変更があったことです。今までは実務経験が3年以上あれば受験資格を得られたのですが、2016年度の国家試験からは実務者研修の受講が義務づけられるのです。また介護福祉士の養成施設を卒業した生徒は国家試験を受けなくても資格をもらえたのですが、2022年からは国家試験の受験が義務づけられることになりました。

ただし2017年から21年までは移行期間なので、この間に卒業した生徒は国家試験を受けなくても介護福祉士になれます。ただし2022年までに国家試験に合格する必要があります。国家試験を受けなくても、連続して介護の実務に従事していればそれ以降も介護福祉士として働くことができます。このような大きな変化があるので、迷っている人は早めに進路を決めて準備する必要があります。